ひよこ通信
H23年子宮頸がんワクチン情報No,2
ひよこ通信『お知らせコーナー』
■子宮頸がんワクチン情報(2011.9.6)
・四価の子宮頸がん予防ワクチン(ガーダシル)が8月6日発売されました。
約150種類あるといわれているヒトパピローマウイルス(HPV)中、子宮頸がん
を発症させるといわれている高リスクタイプは約15種類あるといわれています。
従来の子宮頸がん予防ワクチン(サーバリックス)は、高リスクタイプ中の
16、18型(子宮頸がんの約65%を占める)に対するワクチン(二価ワクチンと
いう)です。
・今回発売された四価ワクチン(ガーダシル)は、このHPV16、18型と、さらに
6、11型に対する予防効果が追加された四価のワクチンです。
6、11型のHPVは、外陰部~膣内に良性の「イボ」(尖形コンジローマ、と
いいます)を発症させるウイルスです。治療法は、外用薬(塗り薬)や外科的な
切除ですが、なかなか完全治癒せず、繰り返し再発する、とてもわずらわしい
疾患です。
そして現在(米国を中心に世界的に)問題となっていることに、この尖形コンジ
ローマが産道(膣や外陰部)にある妊婦さんから生まれた子どもが、数年(約
1年~10年)後に『若年性再発性呼吸器乳頭腫症』を発症させるということ
です。その結果、喉頭などにできた「イボ」を取り除くために、10~20回の繰り
返しの手術が必要となることが起こってきます。こういった現状から、この「良
性の」「イボ」に対する予防ワクチンが必要となったようです。
・四価のワクチン(ガーダシル)の効能・効果は、上記の16、18型に起因する
子宮頸がん(扁平上皮細胞がんおよび腺がん)とその前駆病変だけでなく、
あらたに6、11型に起因する尖形コンジローマ、および16、18型に起因する
外陰上皮内腫瘍(外陰がんに先行して見られる)、膣上皮内腫瘍(膣がんへ
進行する可能性がある)の予防効果も認められています。
・四価ワクチン(ガーダシル)は、二価ワクチン(サーバリックス)と同様に、三回の
接種が必要ですが、接種間隔は、「初回接種」「2ヵ月後」「6ヵ月後」と少し異
なります。中学1年生~高校1年生への公費助成(無料接種)は、9月15日
から可能と指定されています。
*二価ワクチンと同様に、四価ワクチンもこの公費助成は平成23年度中(平成
24年3月まで)となっています。
・子宮頸がん予防四価ワクチンに関する接種予約などについては、当院産婦人
科までお問い合わせください。
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